サイコパスガールインヤクザランド 存在証明は血に染まった恐れで

 

サイコパスガール イン ヤクザランド 1 (オーバーラップ文庫)

サイコパスガール イン ヤクザランド 1 (オーバーラップ文庫)

  • 作者:木質
  • 出版社/メーカー: オーバーラップ
  • 発売日: 2019/12/25
  • メディア: Kindle
 

 

かなり良かった思います。

この作品のコレは分かりやすいと思える良いところが一つあって。ソレは主人公である口裂け女をカッケエと思わせるように描いてる事。過去の出会いや青年との出会いと恋愛感情。過去の仲間、姉妹とかの過去。相手側のヤクザとの関係。自分の存在証明。特技。ソレを台詞や行動で示してる。各登場人物もその主人公である口裂け女を引き立たせるため「だけ」じゃなく、それぞれのキャラや関係図で面白くしてるのだけれども。しかしそれらも口裂け女の魅力に繋がっていく。主人公である口裂け女の魅力が明確な軸になってる。

あらすじもすげえシンプルでヤクザに恨みを持つ青年と一緒にヤクザを殺しまくるていうストーリーなんだけと。そこに過去を絡めてくのが面白い。そして口裂け女とヤクザの組長との関係性と喫茶店での会話も面白い。この二人の会話のシーンが顕著だと思うのだけれどもかなり映画じゃんと思えるところがある。その映画じゃんと思える事は、けっこうこの作品ではプラスにハマっており。構成が良いと好感を持てた。

ヤクザを殺しまくるシーンとかは、クライム感があって、そこを良くも悪くも目立つ作品に言われてしまうかもしれない。けどそこも私は上記で書いた主人公である口裂け女イカすとかカッコいいを魅せようとしてる部分であると感じた。

最近、ちょこちょこ映画を観るようになって、今更タランティーノパルプ・フィクションを観た。それを観たときの感想がイカすの一言でソレを映画用のSNSに書いたら、リア友が反応してくれて。そうだよあの映画はイカす。その一言なんだよ。と。

パルプ・フィクションは構成の上手さとかその他の要素でも光るものが多々ある面白い作品だと思う。けれどもイカすの一言で充分な作品だ。

このサイコパスガールインヤクザランドという作品も同じく褒めるところ、またはイマイチなところもあるかもしれない。けれども主人公である口裂け女イカすに収束されてくんのかなとも思っちゃた。

かなり良かったよん。