家族なら、いっしょに住んでも問題ないよね? 読みました

 

 

それでも。。。高木幸一なら。。。高木幸一なら。。。やってくれるはずと一方的な信頼を寄せて読んだ。面白かった。

 

序盤はかなりキツい。プロローグのドタバタコメディパートは本当にキツい。久しぶりに読んだもんで、この作家こんなに下手だっけ?と本当にしんどかった。

 

けれどまぁそこを超えると作者の持ち味である。青すぎる主人公の言動や青すぎる展開が出始め、親戚4人(うち一人は自分がフッタ後輩)との同居コメディと上手く混ざり始め楽しくなってきた。特にラストの後輩とのくだりあたりは、この作者ならではの持ち味と思える展開でとても良かった。

 

正直、過剰に青くさい展開というか、コレは青すぎる青春モノでっせて作品は、青春モノが好きなのに敬遠する性分なんすが、やはり高木幸一作品にはそれが魅力として映る。良かったすよ-!

 

処女のまま死ぬやつなんていない、みんな世の中にやられちまうからな かけがえのない人、風に吹かれて

 

 

心震わせて

心震わせて

  • ふくろうず
  • ポップ
  • ¥255

 

今回のイメージソングはふくろうずの心震わせてです。表題曲の通り作中NIRVANAが良く出てくるんすが、この物語はふくろうずでしょ!!て感じです。

 

所謂、難病ものにカテゴライズされる作品なんすけど、正直1章の見せ方は凄い!!!とバシッと言えない凄さを感じました。難病ものてまぁジャンルとして言える位には一定数以上の作品があって、シチュエーションとか病気のファンタジー感とかかなり見せ方が多種多様になってると思うんすけど、この作品は凄い!!!と思わないけど、あっ。。。良い、この見せ方。て感じです。

 

そっから2章で過去と現在。3章で現在、弱いままだけどもまぁ前に進みましょうと物語が終わるのだけれども。正直、1章が一番キマッテイタ。だけどソレは良い意味で使いたいんだけど、良い意味で下降してる物語だったなぁと。緩やかに着陸したところが、そこで良いんだ。それで良いんだ。しゃーないじゃん。弱いままでも進みましょうとゆったりと。と感じる物語はとても好みでした。面白かった。

蓮實重彦 伯爵夫人 読みました

 

伯爵夫人 (新潮文庫)

伯爵夫人 (新潮文庫)

 

間抜けなというか気の抜けるエロスが全体を通して気持ち良い文章の流れで紡がれて言って楽しい。エロ。エロエロ。エロス。それと金玉潰しの伯爵夫人。マジでずっとエロいモンを軽快な文章で読ませられた。コレはおもろいです。



友人キャラは大変ですか? 9 読みました

 

友人キャラは大変ですか? (9) (ガガガ文庫 た 7-10)

友人キャラは大変ですか? (9) (ガガガ文庫 た 7-10)

  • 作者:伊達 康
  • 発売日: 2020/05/19
  • メディア: 文庫
 

 

この作品、なんてゆーか安心感がある。主人公の出自が明かされ、まぁフツーの人間では無いとかけっこう物語のターニングポイントになり得そうだけど、相変わらず緩さもありつつ、いちゃいちゃしたり、わいわいしたりコメディしたり。それが楽しい。安心感と安定感とけっこう新キャラ、新展開、新事実と変わらないコメディ。好きだなぁ。

 

 

人生 4

雪が降った。
昨年までは初めて東北に住み、雪というものが季節のイベント毎では無くめんどくさいものにすぐに変わった。
毎朝の出勤する前の雪かきはめんどくさいんだもん。。。
けれどやはり関東に戻ってきたらきたで、あっ。。。雪じゃんと少し心が躍ってしまう自分がいた。
分かりやすい人間なんだろう。刹那的な人間なんだろう。
けどそんな一瞬の。その場その場。環境次第で変わってしまう自分の心は嫌いではない。好きでも当然無いのだけれども。

春の花々に積もりゆく雪。きったSNSでは各々の好きな作品に絡めてなんか言ってんだろう。
あるいはこのコロナ騒動に絡めているのだろうと思うと。Twitterのアプリをプッシュする気から遠のいた。

今更ながら人って歪なんだなと思う。そりゃ人間100人いたら100通りのなんちゃらとか言う訳だとも思う。
コロナの話題、政治の話題、自分の好きな漫画や本の話題。そんなものがごろごろと絶え間なく続くタイムラインに疲れを感じる。嫌だの前に過度な情報が流れていく事に疲弊感を感じる。そうなると何も自分から発信する事が無いと思い始めてさらに遠のく。

コロナの云々でスポーツジムを解約して、ジム用で使ってたアシックスのランニングシューズで雪が止み、夕暮れが過ぎ暗くなりかけてる外に散歩に出かける。雪と桜が同居する田舎の街並みは確かに漫画みたいだなと思う。

サニーデイサービスの新譜を聴きながらフィクションみたいな道をすいすいと歩く。とても今回の新譜は傑作だと思う。本当に今年、これ以上が出るのか??と感じるくらいの名盤だ。
心に溶け込んでいく。そして少し今の自分の心を柔らかく切り裂く。そんな音楽。とても最高だよ。とても最高だよ。

人生 第4章 ガガガ文庫 人生

人生 第4章 ガガガ文庫 人生

人生 3

31アイスクリームが食べたいと思った。朝はそれなりに早く起きたのにYouTubeドラクエ11の結婚シーンとFF7の動画を見ながらだらだらしてるという人生でもそれなりにいらないなという時間の潰し方をしてたらふと思った。31アイスクリームが食べたいと。ふらりと駅前へ向かう。radikoでオードリーのオールナイトニッポンを聴きながら。

 

駅前へ着くと。流石に今日初めて食べるモノがアイスクリームってどうなの??と気持ちもあって、少し食べたくなってきたことも有り反対口の天ぷら屋と向かった。天丼とエビスの生ビールを頼む。やはりあんパンに牛乳に飛車角落ちしたら天ぷらとビールはよい勝負できるくらい良い組み合わせだなと思う。ビールが注がれたグラス丹若干汗が書いており春を感じる。

 

天ぷらを食べ終わると今度は当初の目的通りアイスクリームを食べようとしたけれども。流石に少しカロリー使った方がいーかな??と駅の反対口を散歩する。

 

自分の住んでる町でも駅の反対口となると知らない世界だ。多分コレはけっこう共感される事だと思う。線路が国境みたいに。意外と反対口なんて大抵分からないもんだ。特に田舎では。実際、分からなかったら何も無く、シンプルに住宅街。民家と民家がほぼほぼ等距離で並んでいる。それだけの道。だけども知らない道。

 

歩いてると梅の花が咲いてた。春よ、来いじゃない。もう既に来てた。居酒屋さくらと言う看板の前で梅の花がこれもとばかりに咲いていた。何でさくらの敷地内で梅なんよ?と思った。店は閉じていた。

 

ラジオや音楽を気分のままに交互に聴いていたら少し考えた。人生ってやり直しは出来ると言うけど、それは決して巻き戻しじゃないよなと。逆に早送りやスロー再生は人それぞれなんだよな。それは密度や体感、そして年齢の話なんだけど。巻き戻しはできない。けれども巻き戻たい時も無い。スロー再生でも前に進みたい。それしか無いんだし。

 

そろそろ良い感じの距離歩いたかな?とスマホの歩数はそれ程刻んで無かった。まぁ往復だと良い頃合いかな?と思う。

 

ずっと続く民家の道を右に曲がり線路を超える方向へと進む。そうしたら引き返せるから。ちょっと恥ずかしいのだが、そういった確実で安心で知ってる道に進もうとするのは人生のレールでも同じだなと。安定確実堅実は間違いない。冒険なんてやってみろ。ひのきぼうとかじゃしんどいっしょ。あードラクエ11やりたいな。

 

駅前に戻りとりあえず煙草吸いたいから喫煙所へと向かう。ガスライターの火が着かないから喫煙所へとほっぽりコンビニにライターを買いにいく。けど気づいたらおーいお茶濃いめしか買って無く、レジ袋を遊ばせまた喫煙所に向かってる途中でライターを買ってない事に気づく。まぬけ。そしてさっきほっぽったライターをカチャカチャさせるけど着かない。白髪交じりの叔母さんにライターを借りて、深く息を吐いて。タバコを深くゆっくりと吸う。そしてまたコンビニに向かってライターを買う。このなんというかぐるぐる具合と間抜けさ。これも自分の人生と重ねてしまう。

 

アイスクリーム屋に向かチョコレートミントと新フレーバーのダブルで頼む。そこそこ行ってる31アイスクリーム。初めて見る白髪交じりの老人の店員。リストラにあったのかな?それとも定年後のバイトかな?とストーリーを脳内ですぐに作り上げたら。名札を観たら店長だった。少し失礼な事をしたと思った。

 

自分の人生を遊べてないヤツが人の人生を勝手に作って遊ぶな。チョコレートミントの決して歯みがきとは感じない、甘さと爽やかさが口に拡がりながらそんな言葉が心にポツリと降ってきた。

 

 

人生 第3章 ガガガ文庫 人生

人生 第3章 ガガガ文庫 人生

 

 

 

人生 2

やはり不要不急の外出をしなきゃ、キリキリ、キリキリと心がしんどくなってくるよねと映画館に行った。映画館では観客が一人だけだった。この映画館では度々一人で映画を観るという事が、過去もあったので。コロナの影響か?そうではないのか?少し判断する難しいところがあるんだけど、それでもアルバイトの人のいつもより手持ち無沙汰な感じを観るとまぁ影響はあんだなと。前から思ってたが、この映画館潰れるぞ?と。困るから潰れないで欲しい。観た映画は初恋。ベッキーとホームセンターカーチェイスがとても良かったです。

来月から禁煙になりますの旨が書いてあるポスターが貼られた喫煙所で立て続けにSevenStarsを2本吸う。

映画館から出ると外がカラリと晴れていて何か少し気分が良くなった。土曜日も営業しているハローワークへと向かう。

もう買ったのは一年以上前で右の小指あたりに穴が空いていたのを自分で縫いつけたオレンジ色のランニングシューズ。そのもう慣れてしまった軽やかさで電車に乗る。

別に塞ぎ込んでる訳でも無い。けど心は澄み渡ってる訳でも無い。一番近い感覚は寝起きの感覚が持続している。そんな感じ。なんとかなるっしょもなんとかならないかも。まぁそれでも死にゃしないわなてネガティブで塗された自分のハートの中には点でポツポツとポジティブというのか?まぁ甘い心はまだある。

一応鞄に文庫本を一冊詰めているが読む気もわかない。だからブルートゥースイヤホンを耳にはめて音楽かラジオでも聞こう。許せないとか嫌いだと思う感情が一日寝て起きて少し歩いて楽しいことをしたら、許せないとか嫌いだと思った記憶だけが残って、その感情が薄れていってるのが少しやだなと思ったけれども。その怒りの沸点が冷める事が無い方がもっと嫌だなと思う。そしたら最初から無い方が全然いーじゃん?とも思ったけどキカイじゃんとも思った。

普段食べないけど誰もいないなら食べちゃえと映画館のチョコレート味のポップコーンが口の中に味と香りが若干残ってるのが少し嫌。そんな感覚もすぐに忘れちゃう。とりあえず生きてくか。とりあえずで生きてくか。

 

人生 第2章 ガガガ文庫 人生

人生 第2章 ガガガ文庫 人生